結論として、レントゲン写真を有効に使うことで歯周治療に大きく役立ちます。
活用方法として3つあります。
- 診断に用いる:歯槽骨(歯を支える骨)がどの程度壊されているかによって歯周病の進行を診断します
- 説明に用いる:画像として患者さんにお見せすることができますので、①診断結果の説明を分かりやすく行うことができます
- 処置がピンポイントに行える:歯周病の原因となる歯石がどこに付着しているかがわかるので、ピンポイントに狙って歯石を除去できます
特に歯周病治療に必須なのが、歯石除去です。活用方法のその③です!
歯石とは細菌の塊であり歯周病が進む原因であり、歯石にも種類があります。
歯肉より上に付いている歯石は(縁上歯石)と呼び、目で直接確認することができますが、
歯周病が進行していて歯周ポケットができている歯肉の下の歯石は、(縁下歯石)と呼び、は目で直接確認することができません。
歯肉の中にある縁下歯石は歯肉の上に付着している縁上歯石とは違い何年もかけてできた歯石であり、歯周病に対しての悪性細菌の塊であり、とても硬く歯に付着しているため、この歯石を除去しなければ歯周病の進行を止めることはできません。
しかし、レントゲンでしっかり撮影して歯肉の中にある歯石を確認することで健康的な歯肉を無駄に傷つけることなく付着している所を確認しながら治療できます。
レントゲン写真と口腔内写真の比較をしてみます!
左側のレントゲン写真は右側の奥歯を撮影したレントゲン写真です。
右下奥歯に縁下歯石が付着しています。
白い突起が歯石です。
右側の口腔内写真は、歯石が付着している右下奥歯の写真です。
付着しているはずの歯石は見えません。
口腔内から直接、縁下歯石は見ることが出来ません!
プロの我々ですら肉眼では発見不可能です。
必ずレントゲン写真を撮影し、歯石が付着していないか調べることが歯周病治療のスタートになります。
稲沢のぐち歯科では初診時に小さいレントゲン写真を撮影して歯肉の中の歯石を確認しながら歯周治療を行うので、歯周治療を安心して取り組めるように行っております。
また、小さいレントゲン写真は歯周病だけではなく、奥歯の目視できないような歯と歯の間の虫歯を見つけるのに適しています。
レントゲン撮影を行うことで、計画的に歯の治療を行うことができるのです。