手術で進行してしまった歯周病は治るのでしょうか?
結論から言いますと、治療は可能です。
歯周病の手術を行う目的としては、
・歯周病の原因である、歯石(歯周病菌が血液と共に字の如く、石になり歯の表面に固まります)を直接確認し、取り除くことが可能です。
・歯周病の進行により、破壊されてしまった歯槽骨(歯を支える骨)の形を整えたり、場合によっては骨を再生させることが可能です。
・歯周病の進行により痩せてしまった歯茎を、別の歯茎を移植することにより、元に近づけることも可能です。
今回は1つ目の歯周病の原因である歯石を取り除く手術について説明します。
歯周病が進行すると歯周ポケットが深い溝になります。(歯周ポケットは健康な状態で3mm以下です)
歯周病の基本治療であるS R P(歯石除去)は深い歯周ポケットになると、器具が深い場所まで届かず、歯石を取り残してしまいます。
そこで、手術(歯周外科)を行うことによって、歯茎をめくり直接、歯石を取り除くことが可能になります!
より正確に歯周病の原因である歯石を取り除くことで、歯周病が深く進行してしまった部分を治療することが可能です。
すぐ手術すれば良いのではないか?
すぐ手術は医学的にはできません。保険診療を利用する場合、すぐ手術は認められておりません。
例えば全体に歯石が付着している場合、手術しようとすると、手術範囲が広大になり、患者さんの負担がかなり大きくなります。
手術範囲が広がれば、手術時間は長くなり、手術後の疼痛などの症状も強く出ます。
また、歯周基本治療であるブラッシングができていないと、細菌の数が減っていないので、手術により歯茎を切ることによって、直接細菌が体内に入り込んでしまいます。
そのためには事前に、歯周基本治療であるブラッシングやS R Pにより炎症を取り除いておく必要があります。また歯周基本治療を行うことにより、手術が必要なくなる場合もありますので、歯周基本治療は非常に重要です!
歯間ブラシとデンタルフロス
〜「歯周病は手術で治る?」についてのまとめ〜
歯周病の手術は、重度歯周病においてのある意味唯一の治療法といえるかもしれません。これでも治療できない場合、抜歯ということになってしまいます。
しかし、重要なのはそこまでに至る検査・診断・基本治療がとても重要になります。
歯周病は生活習慣病でもあるため、患者さんの協力が必要になります。
毎日のブラッシングを行っていただくことにより、お口の中の最近の数を減らすことができ、より歯周病が治りやすくなります。
基本を大事に稲沢のぐち歯科では治療を行います。